リネオソリューションズが組込み Linux に特化したセーフリスト型セキュリティソフトを販売開始

意図しないプログラムの動作を防ぎ、お客さまの IoT 機器開発、製造、運用に関わるセキュリティ対策強化を支援

2022 年 06 月 30 日プレスリリース

リネオソリューションズ株式会社［英語表記: Lineo Solutions, Inc. 本社 : 長野県塩尻市代表取締役会長佐野勝大、取締役社長小林明］（以下、リネオ）は、サイバートラスト株式会社が開発・提供する組込み Linux に特化したセキュリティソフト「EMEliminator（イーエムエリミネーター）」を 2022 年 6 月 30 日より販売開始します。

サイバートラストの「EMEliminator」は、事前にリスト登録されたプログラムのみ実行を許可し、それ以外のプログラムの実行は拒否するセーフリスト ^*1 型のセキュリティソフトです。幅広い Linux カーネルに対応し、組込み機器に最適化して設計されています。万が一侵入したマルウェアが未知のものでも起動を防ぐことができ、また、既存の実行ファイルが改ざんされたとしても、改ざんを検知し実行や読み込みを抑止できる仕組みも備えています。

「EMEliminator」の特長

メモリ、ディスク容量の消費が少なく CPU 負荷も低いため、組込み機器への適用性が高く、既存の組込み機器に対してもソフトの更新で導入が可能
実行バイナリだけでなく、Java、各種スクリプト、共有ライブラリに対しても不正な実行から保護できる柔軟で網羅性の高い対応
Linux カーネルの標準機能（LSM ^*2）を活用した移植性の高い実装のため、幅広い Linux カーネルへの対応が可能（推奨の Linux バージョンは 4.14 以降 ※該当しない場合は応相談）
お客様に開示するソースファイルを使ってお客様自らカスタマイズを行うことも可能
Linux 開発の技術支援から保守まで 10 年の長期サポートで長期運用を支援

リネオは、これまでにセキュリティソリューションとして既知の脆弱性（CVE）を対策する「Timesys Vigiles」を提供してきました。今回、意図しないプログラムの動作を防ぎ、機器の適切な設定・運用とセキュリティの脅威軽減を実現する「EMEliminator」をラインアップに加えることで、更なるセキュリティの強化が可能になりました。これまでの 20 年以上にわたる組込み Linux OS とソフトウェアの実装経験と高い技術力を生かし、開発局面から製造、運用まで、高品質かつセキュアで付加価値の高い IoT 製品の実現を支援してまいります。

*1: セーフリストとは、使用してよいと判断した安全なアプリケーションや実行可能なプログラムを定義したリストで、リストにないアプリケーションやプログラムは起動しないよう制限し、リストにあるアプリケーションやプログラムのみ実行を許可することで、システムの脆弱性を突いたサイバー攻撃などを検知してブロックする防御策。
*2: LSM（Linux Security Modules）とは、Linux カーネルにセキュリティ機能を拡張するためのフレームワーク。LSM を利用してセキュリティモジュールを開発することで、カーネルのリビルドなしにセキュリティの機能拡張を可能にします。